Ruby 1.8.7 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Bignumクラス

class Bignum

クラスの継承リスト: Bignum < Integer < Precision < Numeric < Comparable < Object < Kernel

要約

多倍長整数のクラスです。 演算の結果が Fixnum の範囲内の時には 自動的に Fixnum に変換されます。

扱うことのできる大きさはメモリサイズだけによって制限されます。 ビット演算については 2 の補数表現の無限長 のビットストリングとみなすことができます。特に負の数は左側に無限に 1 のビットが立っているように操作できます。Float との混合に関しては、 変換時に桁落ちが生じる可能性があります。

破壊的な変更

Ruby の Bignum クラスは immutable です。 つまり、オブジェクト自体を破壊的に変更することはできません。 Fixnum も同様です。

インスタンスメソッド

self % other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。剰余を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
self & other -> Fixnum | Bignum

ビット二項演算子。論理積を計算します。

[PARAM] other:
数値
1 & 1 #=> 1
2 & 3 #=> 2
self * other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。積を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
self ** other -> Integer | Float | Rational [redefined by rational]
rpower(other) -> Integer | Float | Rational [redefined by rational]

冪(べき)乗を計算します。other が 0 以下の場合、計算結果を Rational オブジェクトで返します。

(1<<32).rpower(2)           # => 18446744073709551616
(1<<32).rpower(-2)          # => Rational(1, 18446744073709551616)
[PARAM] other:
自身を other 乗する数
self ** other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。冪(べき乗)を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
p 2 ** 3 # => 8
p 2 ** 0 # => 1
p 0 ** 0 # => 1
self + other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。和を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
self - other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。差を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
self / other [redefined by mathn]

[TODO]

Bignum#quo と同じ働きをします(有理数または整数を返します)。

self / other -> Fixnum | Bignum | Float

算術演算子。商を計算します。

[PARAM] other:
二項演算の右側の引数(対象)
[RETURN]
計算結果
self << bits -> Fixnum | Bignum

シフト演算子。bits だけビットを左にシフトします。

[PARAM] bits:
シフトさせるビット数
printf("%#b\n", 0b0101 << 1) #=> 0b1010
p -1 << 1 #=> -2
self <=> other -> Fixnum | nil

self と other を比較して、self が大きい時に正、 等しい時に 0、小さい時に負の整数を返します。

[PARAM] other:
比較対象の数値
[RETURN]
-1 か 0 か 1 のいずれか
1 <=> 2 #=> -1
1 <=> 1 #=> 0
2 <=> 1 #=> 1
self == other -> bool

比較演算子。数値として等しいか判定します。

[PARAM] other:
比較対象の数値
[RETURN]
self と other が等しい場合 true を返します。 そうでなければ false を返します。
self >> bits -> Fixnum | Bignum

シフト演算子。bits だけビットを右にシフトします。

右シフトは、符号ビット(最上位ビット(MSB))が保持されます。 bitsが実数の場合、小数点以下を切り捨てた値でシフトします。

[PARAM] bits:
シフトさせるビット数
printf("%#b\n", 0b0101 >> 1) #=> 0b10
p -1 >> 1 #=> -1
self[nth] -> Fixnum

nth 番目のビット(最下位ビット(LSB)が 0 番目)が立っている時 1 を、そうでなければ 0 を返します。

[PARAM] nth:
何ビット目を指すかの数値
[RETURN]
1 か 0

self[nth]=bit (つまりビットの修正) がないのは、Numeric 関連クラスが immutable であるためです。

self ^ other -> Fixnum | Bignum

ビット二項演算子。排他的論理和を計算します。

[PARAM] other:
数値
1 ^ 1 #=> 0
2 ^ 3 #=> 1
quo(other) -> Rational [redefined by rational]

商を計算して計算結果を Rational オブジェクトで返します。

[PARAM] other:
自身を割る数

例:

(1<<32).quo(2)              # => Rational(2147483648, 1)
size -> Fixnum

整数の実装上のサイズをバイト数で返します。

現在の実装では Fixnum は、sizeof(long) 固定(多くの 32 bit マシンで 4 バイト)、Bignumは、システム依存です。

p 1.size
p 0x1_0000_0000.size
# => 4
     8
to_f -> Float

値を浮動小数点数(Float)に変換します。

self | other -> Fixnum | Bignum

ビット二項演算子。論理和を計算します。

[PARAM] other:
数値
1 | 1 #=> 1
2 | 3 #=> 3
~ -> Fixnum | Bignum

ビット演算子。否定を計算します。

~1  #=> -2
~3  #=> -4
~-4 #=> 3
class Bignum